
迎春 令和乙巳七年
住職 長谷川 史道
新年明けましておめでとうございます。
みなさまにとり穏やかで幸多き年になりますよう心より祈念申し上げます。
元旦早々の能登半島地震にはじまりました昨年も様々な出来事がありましたが、
私が最も注目をしたのは、兵庫県知事選でした。
夏前から
マスコミ(ワイドショー等)でも盛んに取り扱
われ、【おねだり・パワハラ知事】などと各社
一斉に斎藤知事を酷評していました。
そんな報道を見て当初は私も「酷い知事がいるもんだ」と思っていましたが、違った方面から聞こえてくる情報は「学校を整備したり、無駄な計画や予算を見直している」と評判の良い知事像でした。
結果的に斎藤知事の再選となったのですが、
次にマスコミが言い始めたことは
「マスコミ対SNS」「マスコミは情報をしっかりと精査した上で発信するが、SNSにはそのような倫理観は必要なく、早くて、情報量も多いが、デマも多い」とのこと。
ある方曰く「マスコミは嘘を言わないかもしれないけど、事実も言わない」おそらくこれがマスコミの実態だと私も思います。
デンマークでは初等教育の中で「メディアは嘘をつく」と子どもたちに教えるそうです。
何にしても、マスコミが言っていることは決してうのみにしてはいけないようです。
今年の干支は乙巳(きのと み)です。
本来干支は、動物とは何の関係もなく、
中国の数千年に渡る時間の中で作り上げられた経験哲学ともいうべき暦の学問です。
占いなどでは決してなく、
ましてや個人の私生活に係るものでもなく、
世の中全体の流れ・時勢を学び、新しい年を迎えるにあたり心構えを決める指標となるものです。
『乙きのと』とは、去年の甲(きのえ・芽が出る意)で出た芽が、
まだ外界の抵抗が強いために真っすぐに伸びないで曲がっている状態をあらわす象形文字です。
新しい改革創造の歩みを進めるけれども、まだ外の抵抗が強い。
それでもどのような紆余曲折を経ても、改革の歩みを進めていかなければならないということです。
『巳み』とは、今まで冬眠をしていた蛇が春になって、ようやく地表に這い出す形を表します。
即ち、今までの地中生活を終えて、新たに地上活動をするということで、従来の因習的生活に終わりを告げるという意味がこの文字です。
とにかく今年の干支は、因循姑息(…古くからの習慣・方法をそのまま守っているだけで改めようとしない。
根本的な対策を講じるのではなく、その場しのぎの態度)にケリをつけることが大切である。
ありきたりの、意気地のない、だらしのない、ごまかしの生活に見切りをつけて勇敢に事に立ち向かいなさい、と表しています。
再び話題を兵庫県知事に戻しますが、
三年前、斎藤氏が初当選した時に、兵庫県は千五百億円という負債と、千億円の新庁舎建設計画がありました。
これらの諸問題にメスを入れ、改革を進めたのが斎藤知事です。
不信任決議に至る一連の騒動は、旧体制側の知事に対する反発の結果です。
そしてこれらの事実をマスコミはほとんど報道していません。
一体何故でしょうね?
私には知事のとった行動と今年の干支が重なってみえます。
とにかく、良い年になりますように。
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